車中泊歴5年の自分が1年構想して実現した
理想のソロ車中泊車が完成するまでを写真付きで記事にしました。
記事の最後に材料一覧とかかった費用があります。
車内装備の取り外し
まずは要らない車内装備の取り外しから。
ちなみに僕のエブリイは6代目DA17型のjoinシリーズです。
他の型式のエブリイでは取り外し方が異なると思われます。参考程度に。
後部座席の取り外し
このエブリイは折りたたみ式の後部座席がセパレートになっていて、それぞれ脚2本のみで床面に固定されています。
脚を覆うプラカバーを外してやると、ボルトで留まっているので取り外すことができます。
シートベルトは思い切り引っ張ってやればプラカバーが外れます。壊す気持ちで引っ剥がしましょう。
天井ボードの取り外し
天井ボードを取り外すためには、各点のプラスチックの留め具と後部ライト、天井の手すり、オーバーヘッドコンソールを取り外す必要があります。
オーバーヘッドコンソールの留め具の箇所がわかりずらいです。
写真を参考にしてください。
これらが全て外せると天井のボードがベリベリと剥がしていけるはずです。
ボードの裏面に電気配線とウォッシャー液のチューブがテープで留められているので、剥がしつつボードを取り外していってください。
ソーラーパネルの取り付け
天井面に穴あけ
ソーラーパネルはなるべく目立たず、軽く、それでいて飛ばされないようにガッチリ取り付けたかったので、フレキシブルソーラーパネルを天板に穴を開けてボルトとナットで固定することにしました。
薄いので簡単にドリルで穴が空きます。
これだけ薄いと雨が降るとうるさいのにも納得。また断熱効果もなきに等しいです。
ソーラーパネルの固定と配線の引き込み
空けた穴にボルトを通して、上からナットで挟み込み固定します。
ボルトの先をソーラーパネル側の固定用の穴に差し込み、ナットで留めました。
配線の引き込み穴は雨漏りのことを考えて、雨の当たらないソーラーパネルの裏面に空けました。
ドアの隙間から引き込む方法もありましたが、断線と見栄えを考えて天板から直接引き込む方法を取りました。
引き込んだ配線は天井から壁を下ろして、ポータブル電源に繋ぎます。
穴を開けたところは入念にコーキングで埋めました。
ソーラーパネルと天板の隙間もコーキングで埋めようとしましたが、
隙間が広すぎてグダグダになったので、結局幅広のブチルテープで留めました。
外すときはもう綺麗にはなんないけど、考えない。
(とりあえずソーラーパネル載ってから3ヶ月以上立ちましたが、雨漏りは今の所ありません。もちろん風で飛ばされることもなくガッチリです。)
天井ボードの加工とオーバーヘッドコンソールの復元
運転席側の前面天井はカーブが多いため、木板を綺麗にはめ込んで天井面を作るのは難しいので、既存の天井ボードとオーバーヘッドコンソールを戻して使用しました。
既存のオーバーヘッドコンソールは非常に使いやすかったため、流用してよかったと思います。
天井に木板とライトの埋め込み
天井下地の作成
天井に木板を貼る際の下地をどのように作るかは、一番困ったところでした。
なにせ天板も側板も薄すぎるのでビスは打てないし、打てても場所がかなり限られているからです。
さらに軽バンの内部スペースを可能な限り活かすために、下地はなるべく簡素化して天井高を稼ぎたい。
既存の使えそうなネジ穴がいくつかあったので、それを軸に下地の配置を考えることにしました。
また天板を支える金属アーチに穴を空け、ボルトとナット、それとネイルビスで留めることにしました。
下地をガッチリ作ったことで以降の作業が安心して行えたと思います。
この下地の作り方は各々車によって違うので、取り付けに頭を悩ませることになると思います。
断熱施工
せっかく天井面をむき出しにしたので、断熱材を敷き詰めて、断熱と防音効果を高めます。
2.5cm厚のグラスウールを使いたかったですが、5cm厚しか手に入らなかったので、なんとかギチギチつめて納めました。
(本当はギチギチに詰めると断熱効果が下がるのでよくないらしいです)
天井面に木板を貼っていく
下地が完成すると木板はスムーズに貼っていけます。
天井面のカーブに沿って加工しながらやっていきます。
ライトの位置はあえて中心からずらして、テーブルが来る位置の真上にしました。
天井高がベッドに腰掛けてギリギリになる高さで計算していたので、身体で影になるを避けるためです。
こういった車内での動線や配置は、この1年ずーっと車中泊しながら考えていたことでした。
棚&壁面の作成
天井棚の作成
ここもしっかり収納できつつ、車内の快適な生活の邪魔にならず、丈夫な作りになるよう、ギリギリまでサイズ感を調整しました。
目安のサイズとして文庫本が収納できる大きさにしました。
物が落ちてこないように丸棒で手すりをつくって、必要最低限の簡素な作りにしました。
壁面の作成
壁面のレイアウトも、どうするかは出たとこ勝負で悩んだ箇所でしたが
片面は窓をそのまま活かし、もう片面は棚を作って埋めることにしました。
窓からは冷気が入るので、最初は断熱材を仕込んで両方棚で埋めるつもりでしたが、見栄え的に残すことにしました。(なんか植物でも飾って素敵な感じにしたかったし…)
埋めるほうの窓は黒いプラダンを貼り付けてから、断熱材を敷いて、その上から棚を作りつけておいた合版で覆いました。
窓のほうは、ランダムに切った木板を貼り付けて、手作り感あふれる雰囲気にしました。
ベッドとテーブルの制作
ベッドの制作
極限まで収納と居住スペースを取りたかったので、ベッドは可能な限り簡素な作りにしました。
ベッドの下に6尺の脚立とスノーボードを積みたかったので、その分の高さを確保。
それでいて高すぎると、今度は天井までのスペースがなくなってしまい、快適に生活できなくなってしまうので、何度も車内で座って確認。
強度的にちょっと不安でしたが、今の所、上で寝ていても問題ないようです。
ただし合板は外に置いていたものを使ったので相当反っていましたが…(笑)
テーブルの制作
車内での動線を考えて、真四角ではなく一隅を欠きました机は片方の足をベッドに載せる形で、やっぱりスペースを節約。
壁面に板を渡して、取り外し可能なテーブルも作りました。
こうすることで取り外せば、ベッドの上も自転車も積める収納スペースとしても活用できます。
助手席の背面をテーブルに
助手席も基本倒して背面にものを置いていることが多いので、この際きっちりテーブルを作りました。
背面ポケットを活かして、ポケットに合板を差し込みつつ、ベルトで固定しています。
高さをきっちりベッドと合わせて、一体となるようにしました。
こうすることで2mを超える長物も積みやすくなりました。
滑り止めの色は車内の雰囲気が明るくなるようベージュにしました。
ベッドとテーブルは全て滑り止めを貼っています。
最初は壁紙用のノリで貼りましたが、弱かったのでボンドを水で薄めたもので貼りました。
水場のDIY
水場は作ると場所を取るので、最初はなくてもいいという考えでした。
ですが試しに出張で1週間車中泊してみると、車内から出ずに調理や歯磨きができる方がイイということで、水場も設置することにしました。
蛇口も穴を空けてナットで挟み込んで固定。口に合うホースとジョイントを探してきてつけました。
ポンプは12Vでポータブル電源から直接取れたので頭をDCコネクタに変えて繋ぎました。
タンクは机下にベルトで固定。
その他
ポータブル電源
使用したポータブル電源はこちら
買った当時で一番コスパがいいと思うものを選びました。
あと置く場所的にサイズがこれでギリギリでした。
ソーラーパネルとケーブルで繋ぐだけでいいのでマジ楽です。
自分が見たところ、雲なし晴天で100Wソーラーで一日最大40%ほど充電してました。
釣り竿置き場
物干し場と吊るし網
銭湯に行ったあとの濡れタオルや、釣りや沢登りに行った際の濡れた衣服などを干しておく場所を豊富に設けました。
また麻のネットを適当な大きさに切って、衣類などを放り込んで置ける場所を作りました。
天井が木板になったことで、好きな場所に好きなものを吊るせるようになったのは大きなメリットです。
カーテン部
寝たいときにすぐに寝れるように、紐をはってそこにカーテンを吊るして、すぐにサッと引けるようになっています。20秒で寝れます。
センターコンソールボックス
運転席と助手席の間のセンターコンソールボックスも改良しました。
既存のボックスは穴の大きさが1Lの紙パックや太めの水筒などがハマらない大きさだったので、自分に一番使いやすい形にしました。
既存の穴にはめ込んで固定しています。
安全
中で煮炊きしても安心できるよう、一酸化炭素検出器を取り付けました。
飾り付け
”映え”も意識してみました。
その他収納とか
後部座席のあった足場部分やベッドの下、テーブルの下が主な収納箇所になっています。
寝袋を撤去すればベッドの上やテーブルの上にも物を積めるので、仕事の際も困りません。
電源の取り出し口として2箇所、電源タップを取り付けました。
まとめ
以前の車中泊仕様にカスタムしていたときもそうでしたが、とにかく仕事で使うので、工具や、ときには廃材などを大量に積み込めるよう、フレキシブルに車内空間が使えることを重視しました。
ベッドと机はネジ一本でしか固定されていないので、すぐに取り外すことができます。
それでいて車内のサイズぴったりに作っているので、ブレーキや段差で動いたりすることもありません。
テーマとしては、いかに車内環境を快適にしつつ、簡素化するかでした。
軽バンは内部スペースは軽としては広いとはいえ、ハイエースなどとは比ぶべくもないので、いかに空間を無駄なく使い切るかを考えました。
結果として狭いながらも、あらゆる場所にベッドで寝転びながら手が届く、まさに秘密基地的な空間ができあがりました。
材料一覧とかかった費用
ポータブル電源:¥49800(クーポン使用)https://amzn.to/3bJ56xk
ソーラーパネル:¥12399 https://amzn.to/2LQ3k2u
延長DCケーブル:¥2999 https://amzn.to/3bI6foM
防水ブチル両面テープ:¥674 https://amzn.to/3p0XTMF
天井埋め込みライト:¥2699 https://amzn.to/35VJEkJ
すべりどめシート:¥1490 https://amzn.to/3ilOo8k
天井ネット:¥2770 https://amzn.to/2Kmq61m
水栓蛇口:¥3270 https://amzn.to/2XQCsSK
ネジ付き蛇口ニップル:¥370 https://amzn.to/3qDvn4j
ホースジョイントコネクタ:¥396 https://amzn.to/39Pd7xQ
5Lボトル:¥2327 https://amzn.to/3nSBjEG
水中ポンプ:¥2750 https://amzn.to/3o200P0
L字DCケーブル:¥356 https://amzn.to/38XtFVd
透明ホース内径10×外形12:¥1350 https://amzn.to/3sDvApH
シンク:¥6050 ステンレス丸型シンクセット
一酸化炭素検出器:¥700 https://amzn.to/3itKqdV
イルミネーションライト:¥719 https://amzn.to/2LTlOPv
人工観葉植物:¥1480 https://amzn.to/3qD9wcX
その他木材、グラスウール、ビス等の材料→余りもの
合計¥91899
木材等入れたとしても10万いかないくらいです。
ほぼAmazonで揃います。これ田舎Amazonなかったらマジ無理。
そして、かかった費用の半分以上がポータブル電源…
でもこれ出先での工具にも使えるし便利だわー!